朝井リョウさんの『発注いただきました!』、読み終わりました。
イメージしてた本とは違いました(^^;
“発注を受けた人の物語”かと思っていたら、朝井リョウさんが“実在する企業から発注を受けて書いた物語”でした。
お題と使用媒体と発注内容(テーマや方向性、文字数等)が発注先の企業が与えられて書かれた物語が、20作品収録されています。
テーマや文字数にある程度制限がある中で書かれた物語だったので、実際に読んでいて、“朝井リョウさんが言いたいこと、書きたいことが全部表現できていないんじゃないかな”と、個人的には少し感じました。
それでも、頭に残る物語、フレーズもありました。
「バーテンダーの腕を確かめるよりもね、私は、好きなお酒を、好きなように飲みたかったの。もっと、あの人自身が何が好きなのかとか、何を考えているのかとか、そういうことを話したかったの。世間のルールを教えてもらうんじゃなくて」
発注元 : アサヒビール
お題 : 「ウイスキーっておもしろい」を伝えられる小説
タイトル : 蜜柑ひとつぶん外れて
“頭に残る”っていうか、“心に響く”というか
やっぱ、相手のことを伺うばっかりじゃなくて、自分のことを話さないといけなかったんやな 笑
「自分は正しい自分は正しいって言い聞かせて、自信満々に自分を騙してるんだよって。一条君、そう言ってた。そうすれば、いつか本当に騙し通せるもんだって」
発注先 : JT
お題 : たばこが作中に登場する、「人生の相棒」をテーマにした小説
タイトル : 胸元の魔法
僕の場合は、「自分のことは信じるな!」ってよく言われるけど、
時には自分で自分を騙さないといけないこともあるんやな
他にも、朝日新聞出版さん発注の、“20”にまつわる短編をテーマとした、『清水課長の二重線』も、個人的に面白かったです。
職場における“二重線”といえば、、、
僕もしばらく使っていません
僕は、 小説を読むときは、登場人物のセリフを楽しむことが多いです。
もちろん、話の流れやロジック、ストーリーも楽しみますが、一番はセリフです。
活字になれてなくて、文章読解が苦手な僕には、セリフが一番分かりやすくて、自分の中に入ってきます。
少しライトな本が続いたので、次は眉間にシワが寄るような本を読みたいと思います 笑
明日から、新年度。
少しでも気持ちを切り替えていこう。
みなさま、くれぐれもご自愛ください。